リフト移乗アンケート回答集計結果

リフト移乗アンケート回答集計結果 2023年1月

リフト移乗 アンケートの目的

 市の変更申請への回答「天野様のリフト移乗につきましては、技術的に1人の介護者による対応で可能であり、」について日常的にケアに関わっている人にアンケートをとり考えを聞きました。

ケアに関わっているヘルパーさん7事業所16人(まくら木5人、ヘルパーステーションあいあい6人、アイム在宅ケアセンター多摩1人、みずたま介護1人、ふれあい1人、土屋訪問介護1人、障碍社1人)。訪問看護師2事業所3人(あい訪問看護ステーション中沢2人、はーとふる多摩センター1人)。理学療法士2人(あい訪問看護ステーション中沢2人)、フランスベット(リフト貸与業者)担当者1人、合計22人に、それぞれの視点・経験から回答をいただきました。

理由のはじめの数字は回答者番号。

一人の呼吸器を付けたALS患者天野茂(ALS発症8年。全身が動かない。自発呼吸がなく喀痰吸引を短時間で行う。呼吸回路接続後、回復に少し時間が必要。発語不能。以下当事者という。)

のリフト移乗を考える貴重な資料となりました。

ありがとうございました。

回答をみんなで読み、学習してお互いの考え感じていることを知る。

当事者の支援チームとして横のつながり・連帯感を持つ。

など有効に活用していただきたいと思います。

そして、これからのケアに生かしてほしいと思います。

※ベッドから車いすへの移乗(現在2人体制で行っている。)について下記の質問にお答え下さい。

質問1 スリングを体の下に入れる時、左右交互に一人が体を支え、もう一人がスリングを下に入れる。

1人ではなく2人体制でやっている。スリングが左右の真ん中になるように調整する。

スリングが真ん中にないと釣り上げた時に体が傾いてしまう。申請者は重度の肢体不自由があり傾いた体は直せない。その為スリングを真ん中になるようにする必要がある。

<回答1>

ア この作業は1人でできる。1人が回答

理由 2 物理的に無理ではないと思う。 ただし練習が必要だし当事者が 納得してくださるかは やってみないとわからない。

イ この作業は2人でやる必要がある。21人が回答

理由

1 スリングを入れる( ベッド 時) 時 は 側臥位にする必要がある。 体を支え る 人 と スリングを 入れる人の 二人が 必要である。

3 スリングを入れる際押し込むので体が揺れる。 首や頭腕など痛みがある時がある。 また呼吸ホースが外れやすい。 もう一人が体をしっかりと支え 状態を確認しながらの作業の為。

4 スリングを入れるとき 一人がスリングを入れ一人が体を支えていないと真ん中に入れるのはできないと思う。

5 スリングの位置を中心に合わせながら体を傾けて合わせる作業はできません。

6 側臥位の 状態保持 が難しい。その状態でさらにスリングシートを入れることは 非常に大変 。

7 完全な 体制維持が必要 。

8 スリングを中心に 入れるためには 体を 支える人と、スリングを入れる 人が必要であるため。また 呼吸器の ホースが 外れやすいので 、状態を確認しながら 行う 必要がある。

9 呼吸器の ホースなどに 気を配りながら も 当事者の 様子確認を行ない 、さらに スリングの 位置を一人で調整を 行うのは かなり 難しいと思います 。

10 スリングを体の下に入れたりする時に呼吸器の状態が全く見えないため。

11 一人では 体を支えながらスリングを上下左右を真ん中に調整するのが難しい。(できる人も居るかもしれないがかなりの時間がかかりそう。)

12 一人が当事者の体を支えてもう一人がスリングを入れるやり方をしないと綺麗にスリングが入らない。移乗の時当事者がすごく違和感を感じると思う。

13 体を大きく前に倒す事が可能であれば 介護者一人でスリングを入れることができるが当事者の場合は体を前に倒すときに苦しさがあるため二人での介助は必要であると感じる。

14 訪問看護師1 多少でも手足が動くならば一人で可能だが 肢体不自由な場合体を支えながら呼吸器の回路に注意して一人ですることは不可能だと思う。

15 一人ではスリングを本人の中心に合わせるのが時間がかかりすぎお互いに負担が大きすぎる。

16 訪問看護師2 呼吸器回路に注意しながら一人で行うのは危険である。

17理学療法士1 安全性を考えても二人でやる必要あり。

18理学療法士2 人工呼吸器の管理も含め一人では難しい。

19 ご本人のROM、呼吸状態を考えると一人でできないことはないが二人で行う方が短時間で正確な位置にスリングを装着でき当事者、ケア担当者双方の負担軽減を図ることができる。

20 体を動かせない当事者の体のバランスを 常に整える必要があり 一人では安全に動かすことができないため 。

21 フランスベット担当者様から エアマットを使用しておりスリングを敷きにくい中、利用者の安全を確保して左右に傾ける必要がある為。

質問2 リフトから車いすに乗る時。一人が前方にいて車いすの位置を確認して、リモコン操作。前から足をおして体が車いすに座る位置調整。

もう一人が後方にいてスリングを持ち上げて体の傾きを調整、など。体が真っ直ぐな状態で車いすに座れるようにする。

体が傾いて車いすに座ると少しづつ体が傾いて苦しくなって座っていられない。初めに座る時に真っ直ぐに座るように二人で位置を調整しながら座らせることが必要。

<回答2>

ア この作業は1人でできる。0人が回答

イ この作業は2人でやる必要がある。22人が回答

理由 

1 車椅子を挟んで 前と後ろで役割がある。一人で行うことは不可能。

2 車椅子を挟んで体の 傾きを直すのと リフト おろすスイッチを押すこと 回路の保持を同時にするのはおそらく不可能。

3 一人は頭を必ずしっかりと支える。 一人はリモコン 操作で調整。 安全に作業を行うには 二人介助が必要です。ALS利用者様のその方の身体的癖を 考慮しながら車椅子での背軸を取れるように介助するため。

4 スリングを持ち上げている時に リモコンの操作をするのは不可能だと思う。

5 現在左肩のスリングを持ち上げながら頭も支えながらシートを下しているのでリモコン操作ができない。

6 前提として 車椅子には深く座る必要がある。 深く座るためには リフトから下げる時に足を車椅子方向に 押し込まないといけないが一方で車いすが押し込まれるので動いてしまう。 車椅子を固定することができればよいがリフトの位置関係からは不可。

7 完全な 体勢維持が必要。

8 体を支え体勢を維持しながらのリモコン操作は不可能。

9 リモコンの操作を行ないながら体の位置調整、当事者の様子確認 呼吸器の位置等に気を配るのは一人だとかなり難しいと思います。

10 リモコン操作 前から足を押して 後方にてスリングを持ち上げて 三つの動作を同時におこない当事者の体の向き加減も確認することが難しいと思う。

11 一人で足を押しながら背面のスリングを持ち上げるのは物理的に不可能。

12 二人いないと車椅子に綺麗に移乗させることができない。 二人いないと当事者の首が心配だと思う。

13 リフトを少しずつおろしなん度も調整を重ねればひとりででもできなくはないが当事者の呼吸苦しい状態、心理的負担を考えると二人での介助のほうが安全である。

14 訪問看護師1 一人で行うには位置調整を 何度も行うことになる。 時間がかかれば当事者の体力消費も大きく 介護者の体の負担が大きくなってしまう

15 一人では車いすの後方に位置した際当事者が前に傾き転倒を防止できないため。

16 訪問看護師2 呼吸器回路に目を配りながらリモコン操作をしながら体制をベストな位置へセッティングするのは、一人では大変困難なため。

17理学療法士1 人工呼吸器も装着しているため一人で行うことは危険を伴う。

18 理学療法士2 リモコン操作しながら細かな調整は難しい。 人工呼吸器の管理も必要なためなおさら二人が望ましい。

19 移乗時の介護事故は特に多く人工呼吸器装着者への配慮点が非常に大きい。当事者の呼吸観察などを行うことを考えると片手で体を支え片手でリフトやリモコン 呼吸器保持を行うことは困難である。

20 体の位置を前後左右で調整することが安定した座位には欠かせないため。当事者への確認 目視での確認の両方が重要なため 。

21 フランスベット担当者様から 車いすへの着座の直前は車いすは傾いていても問題ない為、理論上は1人でも可能ですが、やはり繊細な位置調整と、当事者の安全確保の観点から2人が望ましい。

質問3 車いすを移動させる時、一人が車いすを押し、もう一人が呼吸器回路と呼吸器を移動させる。

当事者は呼吸器を付けて声が出せない状況です。移動させるとき安全を確認するため当事者の顔を見る必要がある。一人ではそれが出来ない。二人で移動する時は安全を確認しながら移動できる

<回答3>

ア この作業は1人でできる。2人

理由 6 室内で時間をかければ 一人でやることも可能。 車椅子は 顔を 見ながら手前に引く形で動かす。

  13 車いすを動かす呼吸器台を動かすと交互に細かく作業をすると 可能ではあるがスムーズに移動させることはできないので当事者の心理的負担はあると思う。

イ この作業は2人でやる必要がある。20人が回答

理由 

1 車椅子と呼吸器の ワゴンを一緒に動かすことはできない。 また表情が見えない。

2 外出時は ヘルパー 二人体制が必要。 急変時に 呼びに行く人 対応処置をする人の 二人がいるべき。

3 安全確認に 必要な 介助動作には 二人を要する点 。一人での介助は 非常に事故のリスクが高く 物理的に難しい。

4 当事者の 状態把握のため 常に当事者の顔を見ることは 必要と考える。 車いすを移動させるため 一人は当事者の後ろに立つので もう一人顔を見る人は必要だと思う。

5 両足も車椅子から浮いているので 前方の確認が必要です。

7 当事者の前後に人がいる必要があるため。

8 車椅子と呼吸器回路を同時に移動させるのは一人ではできない。

9 移動の際には 呼吸器の回路等が 車椅子やその他の物に 引っかかってしまうリスクが高く当事者の様子確認を 行いながら作業することはひとりではかなり難しいと思います。

10 安全面を重視すると 二人で行うことが良いと思う

11 車椅子を押しながらだと上手く表情が見えない痛い苦しい等のサインを 見逃してしまう危険性がある。

12 当事者の周りには いろいろな機械がある為気を付けることが多いので二人の人間の目が あった方が安全にできる。

14 訪問看護師1 呼吸器回路は万が一外れることは生命維持の危険がある。車いすも 通常一般的なものではなく ティルト式のため大きくて操作も難しいため介護者の負担が大きい。

15 一人では急変時に気づくのが遅れ命に直結するので一人でするのは短い移動のみである

16 訪問看護師2 発声ができないため、表情の確認が必要。安全に移動する必要があるため。

17 理学療法士1 質問2と同様に危険を伴うため、 また 声を出せない状況であれば一人で行うことは危険である。

18 理学療法士2 一人では人工呼吸器を管理しながらの移動はできない。

19 室内環境より呼吸器やメラチューブカテーテル類の破損、車いすへ絡むなどの危険が考えられる。 当事者の安全も考えると二人介助で各々注意する視点が多い方が安全に行える。

20 呼吸器は移動時は外れるリスクもあり 移動と安全確保を一人で行うことは困難なため。

21 フランスベット担当者様から 車いす操作とは別に、呼吸器移動と表情確認をする必要がある為。 

質問4 車いすへの移乗が終わりスリングを外す時、一人が体を前に倒し、もう一人がスリングを外す。

当事者は肢体不自由で体を前に一人では倒せない。前の人に背中を押してもらい体を前に倒すことができる。また、前に倒れ過ぎないように前の人が調整しながら倒す。倒れた状態でもう一人がスリングを外す。

<回答4>

ア この作業は1人でできる。2人が回答

理由 7 移動が終わり 本人の体制が 完全であればひとりでできる気がする 。完全でなければ二人で 調整する必要がある。

21 フランスベット担当者様から 車いすのサイドに立ち、片腕で利用者を支え、もう片方の片腕でスリングを外すことは可能かと思います。

イ この作業は2人でやる必要がある。20人が回答

理由  1 体を前に倒すときの 角度の微調整が難しい 。 調整しながら 力が必要となる スリング抜きは一人で行えない。 この作業も 車椅子を挟んで前後に分かれる。

2 物理的に無理ではないと考える。 ただし背中の洋服を直す 座り直しの可能性があるなどを考えると 以上の一連の 流れの中で 二人で行った方が良い。 呼吸やコミュニケーションが加わることも あるので手分けして二人で行うと効率が良い。

3 体を前に倒すことは 重くバランスをキープするのが難しい。 そこで同時にスリングを一人で外すのは当事者の身体的事故につながるリスクが高い 。

4 当事者の体を前に倒すとき 両手を使うため 一人でスリングを 外すことは 不可能だと思う。 前に倒すのを 片手で行うと事故につながる。

5 車椅子に安定した姿勢に調整する作業は微調整が多くひとりではできません。

6 体幹保持が難しいので 前かがみの状態が維持できない。 一人は体制保持、もう一人はスリングシートを外す役割が必要。

8 片手で作業を行うと体が前に倒れ過ぎてしまい 危険。 しっかりと両手で体を支える必要がある。

9 前に倒れた際に当事者が苦しくなってしまう場面があり作業スリングを外すこと等を行ないながら様子を確認するのは一人では難しいと思います。

10 この作業は二人でやる必要がある。

11 調整しながら前に倒すには 両手でやらなければならない。するとスリングを一人で外せない。

12一人でやるとスリングを抜くとき当事者が車いすからずれ落ちそうになった時に誰も止めることができないとおもう。

13 質問一の答えと同じで大きく前に体を倒すことが難しいので二人での介助が必要。

14 訪問看護師1 一人で体の前傾を支えながらスリングを外すことはベッド上での 介助以上に難しい。危険を伴うため 一歩間違うと当事者も介助者も怪我をする恐れがある。

15 一人で行うことは可能だが当事者の我慢が必要点その都度負担を思わせるのが疑問。

16 訪問看護師2 当事者が体を動かせない、発声ができないため、安全に行うために二人での介助が必要である。

17 理学療法士1 体幹の保持も 困難の為一人で行うことは危険である。

18 理学療法士2 当事者での体の前傾などの調整はできないため 二人で行う必要がある

19  上半身を前傾の際はカニューレへの負荷がかかり 呼吸苦やカニューレ抜去の事故につながりやすい。特に最近は首の筋力低下の自覚もあり一人でのケアで事故誘発の恐れもあるため二人介助が望ましい。

20 体のバランスを取れない状態の当事者にとって 体を支えることはとても大切なためスリングを外す介護者と支える介護者が必要。

質問5 1週間に1度4時間程度入るヘルパーさんが多く、2人体制で力を合わせてその都度位置を修正し、安全管理をしながら取り組んでいます。

初めてヘルパーさんをやる人、経験の浅い人が多く入っています。この状況を考えてリフト移乗についてどう考えますか?

<回答5>

ア この作業は1人でできる。0人が回答

ウ わからない、どちらともいえない。2人が回答

理由 6 進行性の病なので 都度 ケアのやりかたが 変更される。その時に新人や経験の浅いヘルパーは頼れる 人が近くにいたら 助かると思う。ただその頼れる人の持っている情報や知識を皆で共有することができれば必ずしも二人でやる必要があるのか わからない。

  13 リフト移乗は一人でも可能であるとは思いますが呼吸器をつけたままの移動なので慣れない介護者にはとても難しく危険を伴うケアであると思う。ひとりでできるようになるには 時間を要すると感じる。

イ この作業は2人でやる必要がある。20人が回答

理由 1 経験が浅くないヘルパーでも リフト移乗が うまくいかず 何度も修正することがある。そのため初めての方や経験が浅い人にはさらに難しい。 一人は不可能。 二人でなんとか行えているような状態。

2 ひとりでできない作業を 含んでいるので 初めから終わりまで二人で移乗を行ない時間を節約した方が良い。

3 ベテラン二名でも充分な注意が無いとアクシデントがあります。二名体制が 基本です。

4 ヘルパー二人の目を使って互いに声をかけあいながら行うことが安全管理のためには必要だと思う。

5 呼吸器をつけての 移乗なので 安全管理を考えて この一人の作業ではできません。

7呼吸器を装着しているため視野が広くないと危険がある。 経験の浅い人は一点に集中しがち。

8 安全管理のため二人体制での対応が必要だと思う。

9 かなり経験がありスキルのあるヘルパーでも一人で行うことはかなり難しいと思います。そのため経験の浅いヘルパーが一人で行うのは 無理に近いかと思います。

10 今のリフトではスリングの位置を経験と当事者の確認でつけている。誰でも調整できるような リフト改良されと一人でも可能かもしれません。

11 経験の少ないヘルパーさんが多くのひとりでは対応できない。 イレギュラーが起こりうるため。

12 当事者と奥さんの指示を聞きながら初めはリフト移乗した方が 良い。

14 訪問看護師1 私自身リフト移乗は初めてだったので体の位置から すべて一人でやるとなれば本当に困難です。リスクも多く負担も多いため介護者の方も滅入ってしまうことになりかねないと思う。

15技術を伝えていくに連続性を持たせるには経験者ひとりと新人ひとりの組み合わせが求められると考える。

16 訪問看護師2 安全に移乗するために二人での作業が必要である。

17 理学療法士1 ベテランのヘルパーさんでも安全を考慮し二人で行うことが望ましい。

18理学療法士2 呼吸器管理しながら安全に行うためには二人介助が適切であり経験がない方が一人で行うことは危険を伴う。

19 移乗時の事故が多いため経験の浅いヘルパーが単独で行うことは困難と考える。現在発語の聞き取りも難しくなっている状況もあり緊急時など当事者の意図や状況を汲み取れなかったことを考えると 大事故につながると思う。

20 回数を重ねることで。両方 少しずつ上達して行く作業であり 二人での作業でコツを初めての人に伝えていく必要がある。

21 フランスベット担当者様から リフトによる安全な移乗は経験値も必要な為、安全性確保の観点から2人が望ましい。

※質問6 当事者のリフト移乗について自分が、初めて行った時から現在までやってきて思うことがありましたらご記入お願いします。

<回答6>

3 当事者の 身体の特徴や癖を知りそして介助動作の安全確保することは日々のADLにつながります。 介助する側もまた安心して介助にあたれる現場環境が必要です。

4 二人体制の状態でも 一人一人にかかる労力は大きいと思う。

7 いろいろ試行錯誤しながら今のやり方にたどり着きました。今のやり方が本人が一番安楽な移乗の仕方だと思います。当事者の安心安全 ヘルパーの危険回避のため二人体制が望ましいと思います。

8新人や慣れていないヘルパーでも安全に介助が行えるよう工夫されている。 一人では不可能な作業も多くあるため二人体制での介助が必要だと思う。

9 最悪の場合は介護事故につながってしまう可能性があるため細心の注意で介護を行っています。

10 初めの頃リフト移乗に試行しながら週二回ペースで訪問し奥様か息子様と二人での移乗に慣れるのに一ヶ月では難しく 二三ヶ月かかったと思います。

12 当事者からの指示をできるだけ守り安全に配慮してリフト移乗を行ないたい。

13 リフト移乗は呼吸器をつけたままの動作で普段のケア以上の注意を必要とするので一番慎重に行ってきました。一人でもできるできないだけの評価だけでなく当事者の気持ちもきちんと考慮して今後のケアの方向を検討して行くことが大切だと思います。

14 訪問看護師1 一年前初めてやり今も一人でやれるような自信はありません。家族の方と二人でやることで危険なリスクも減らすことになっていると思います。 当事者やご家族の支えで私も少しずつですが出来る事も増えてきました。まだまだ ダメな部分も多く、今後も当事者の安心安楽とご家族の負担軽減できるよう頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします。

15 前に倒しすぎ気切部が苦しい状態にさせたり微調整がうまくいかなかったり手順を踏まなかったりと質問5の経験の浅い人そのものだと実感し毎回初心を忘れないことを胸に 取り組んでいる。

16 訪問看護師2 呼吸器を装着されていることから回路が外れないよう細心の注意を払って行なわなければならず、二人体制は必要だと思います。

17 理学療法士1 リハでリフト移乗したことはありません。 しかしリフトでの移乗は一般的に二人で行うものであり当事者の場合は人工呼吸器も装着しているためリスク面も非常に高い。病院や施設でもリフトの移乗は一人では行っていません。 在宅でも同様のことは言えるはずです。

18 理学療法士2 人工呼吸器管理が必要な方に一人介助でリフト移乗しているケースは見たことがありません安全性が第一だと思うので二人介助が適切と思われます。

19 リフト導入時と現在のADLの差があり途中で何度も方法を検討しその時の当事者が一番よい方法で行われていること、また常に二人体制で行えることで安全策を取れている。当事者も含め危険認知と回避を行えている為、移乗時の事故は一回も起きていない。ご家族の負担はあると思うが事故が無いという結果は二人介助が常に行えている要因が大きいと思う。

20 安全が第一の仕事なので常に勉強であり、 日ごとに体調の違う当事者が少しでも心地よく過ごせるよう作業したいと思っている。

22 訪問看護師3 移乗時は2人介助が必要。(各質問毎でなくまとめて理由を回答)

理由 気管切開をしているだけ(人工呼吸器なし)の場合は、1人での介助が可能かもしれません。それは気管カニューレが引っ張られるリスクが少ないからです。人工呼吸器を使用している方の場合、移動や体位変換をする際はカニューレと人工呼吸器回路が外れない・引っ張られないようにするため、カニューレの根元を抑えることが必要になります。回路が引っ張られた場合、カニューレが抜けるリスクや出血を引き起こす可能性があります。気管カニューレが抜けた場合再挿入が必要となりますが、ヘルパーさんは基本的にはそれを行う事はできません。そのため家族が実施することとなりますが、ご家族も気管カニューレを挿入する機会は無いため、危険を伴います。当事者の場合、自発呼吸がないため往診をまつ猶予はありません。つまり、絶対に気管カニューレが抜けないように管理をしなければなりません。また1人で移動しようと思うと、回路が引っ張られることがあります。カニューレの先端が動くことで、カニューレがまれに動脈を傷つけてしまい、大出血を引き起こすことがあります。そうなった場合、ご自宅では救命は難しいと思われます。病院では、気管カニューレの事故が多くあるため、人工呼吸器装着中の患者は必ず2人以上で行う決まりを作っているところが多いです。私が以前に勤めていた3カ所の病院では、いずれも当事者と同じように、気管切開・人工呼吸器装着中の方は2人以上で体位変換・移乗をしていました。移乗を1人のヘルパーで行う場合は、上記のような事故を引き起こす可能性が高いです。事故を起こした時はヘルパーの責任となるのでしょうか。私たちは事故を起こしたくはありません。移動の際は、カニューレ・人工呼吸器を把持しながら体を支える事は絶対にできません。リモコンの操作も必要となります。また、大事故とまではいかないにしても、人工呼吸器についている水が、気管カニューレの中に入る可能性や回路が引っ張られることで気管が刺激され、痰が増えることはよくあることです。当事者が、安全に安心して生活するためにも移乗時は2人介助が必要となります。

以上が、22人のアンケート回答集計結果です。

ALS在宅生活を考える会T

ALS在宅生活を考える会Tの活動を紹介。 重度訪問介護制度について ALS(筋萎縮性側索硬化症)とはどんな病気か。 ALSは一人一人症状と生活が違います。 一つの例として「しげるーむ」での介護を紹介します。

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